* 竜の眠る国 *
*8*
―――光り輝く銀色の鱗。
そして、海より深い青の瞳。
目の前の“彼”は、空色の翼をゆっくりと広げた―――…
“……ユウナ。
やっと逢えた”
見上げて、“彼”の声が頭に響いた。
「私も……
アナタに逢いたかった…」
何故かな?
涙が止まらない…―――
私の涙を見た“彼”は目を細め、頭上高くにあった頭を下げた。
私は、ゆっくり手を伸ばして、彼の首に手を回した。
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