* 竜の眠る国 *
*3*
………唄ってる……
人ではない、声で……
時に高く―――時に、低く……
それは、竜の歌声―――
鳥の鳴き声で、私は目覚めた。
チチチッ……チチ……
「――っ ごふっ ごほごほっ」
苦しい……!
私……助かったの?!
「落ち着いて。
ゆっくり息を吐いて、吸って……」
背中をさすり、耳元で小さく指示する声に、私は何度も頷き深呼吸をした。
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