* 竜の眠る国 *
ユリアンの背中でいつの間にか眠ってしまったらしく、肩を揺らされ目が覚めた。
「……行くぞ」
目の前にはシオン。
驚き飛び上がると、ユリアンを含んだ数人が帰る準備をしていた。
「竜には乗れるか?」
言われて、勢い良く首を振る。
……乗れるか、の前に、乗りたくない……
願いむなしく、私の目の前には大きな蝶々が現れた。
“竜”なのに蝶々って……
よくよく見ると、ここは私が初めに寝ころんでいた草むらだった。
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