* 竜の眠る国 *
「ユウナは私と共に」
「えっ」
乗らなきゃダメなの…?!
「わっ 私徒歩でも行ける」
「シオン様、ユウナは私が」
「いや、ユリアンは先に城へ行き父上に報告を頼む」
「ち、ちょっと! 話を」
「……承知いたしました」
私の話を一切聞かない二人。
ユリアンが頭を下げ立ち去ると、今度は白い布でぐるぐる巻きにされてる私を抱き上げ、シオンは軽々と竜に乗った。
「きゃっ」
「……静かにしろ。竜に振り落とされる」
首まで布でぐるぐる巻きにされてる私。
まるで囚人だ。
大きな蝶々の体に乗せられて掴むことも出来ず、バランスが取れない。
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