* 竜の眠る国 *
*4*
唄が、聞こえる……
―――高く
時に、低く……
その唄声を聞いていたら……
何故だか、泣きたくなった
柔らかいシーツの感触
………これは私のベッドじゃない
瞳を開いたら、そこは見知らぬ部屋で。
中性の映画に出てくるような、ボリュームのあるベッドに私はいた。
「……ここは…」
私はどうしたの…?
確か、王子と大きな蝶々に乗って―――
………どうしたんだっけ?
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