* 竜の眠る国 *








 おかしい……!



 さっきの女性の姿といい、廊下で見た兵士の姿といい……


 まるで、中性にタイムスリップしたかのような世界。





 ―――私はまだ抜け出せてないの……?!







「待て!」



 後ろからは追っ手の声。


 これってデジャヴ…?!






「……っ はぁ…っ」




 広い庭を走り抜ける。

 助かったのは、素足に優しい芝生だったことだけ。


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