あたしに8回のキスを。



「そんなに嫌い..?そんなに嫌...?でも俺もう止めらんね..嫌われたっていいんだよッ..!」



隆斗はあたしの頬から手を移動させて後頭部へもってきた



何度も角度をかえてあたしに熱いキスをする



チョコも口の中でだんだん溶けてきて..それは少しづつ甘さを増していく



でもこんなキス初めてで、されるがままだった



息も長く続くわけなく、あたしは隆斗の肩を押した



「ごめん..これで忘れられるよ」



隆斗は少し微笑みながら部屋を後にする



あたしは近くに置いてあったビターチョコをひとつ口に含む



「ははっ...やっぱり苦い........っ」



さっきみたいな甘さはなく、あたしの大嫌いな苦い味



ただ、苦いだけ..



甘く出来るのは隆斗だけなのに..



気持ちは同じ筈なのに..



それから隆斗は部屋に戻ってくることはなかったー....


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