あたしに8回のキスを。



「和哉...ッ」



手には袋からはみ出るほどあるお菓子



それはあたしが頼んだ出張先で買ったお土産



「違うの...ッ!」



何も違わなくないのに



違うことなんてひとつもないのに



涙がツツと流れた



それはもう止まらなくて。



あたしの愛する人はあなただけなのに..



なんでこんなスリルを求め、こんな遊びにはまってしまったの...?



初めてあたし自身をせめた



「お前とはもう...ッッ!!」



バンッと壁を力いっぱいに殴り、寝室を後にし奥の方でガチャリと扉の音がした



「......これでちゃんと...」



和哉はぎゅっとあたしを抱きしめた



なにも感じなくぽっかり穴があいて。



「お前の好きな俺の体...」



もう何も感じない



なんであたしは.......



ただの遊び感覚がこんなことになるなんて



あの頃のあたしは知る由もなかった..。



もし分かっていたら...........。



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