あたしに8回のキスを。



「な、高校いく気あんの?」



ほんと飽きるくらい聞いたこの言葉



何回も何回も言ってるのに、行きたいって



「まだ2年生だからって余裕ぶっこいてんじゃねーぞ。重要なの2年だから。」



先輩は今受験生...なのにあたしの教室まで来てくれて教えてくれてるのにあたしは...



塾のない日はこうして先輩に教わってるのに伸びない成績と覚えない頭。



ほんと泣きたくなってくる



すると泣きそうなあたしを察してくれたのか優しく先輩はあたしの頭に手を乗せた



「お前は出来るんだから」



あたしに見せた笑顔はさっきまで怒っていたのが嘘のようだった



「ホラ、ここは代入すんの。解いてみ?」



あたしは代入と言葉を聞いて昨日のことを思い出し、シャーペンを走らせる


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