冷たい瞳の王子様
予想外な王子様
~アピール~
「おはよう! 奏くん!」
「.......」
今挨拶したのは、あたしじゃなくて青羽さんの右隣の席の女の子
きっと、青羽さんがかっこよかったから、好感度をあげようと頑張っているのだろう
そうそう、いい遅れちゃったけど、青羽さんの名前は青羽 奏(アオバ カナデ)
あぁー、名前もかっこいい......!
で、その女の子の挨拶はまるっきり無視
青羽さんは女の子が苦手みたい
男子とは普通にしゃべるるんだけど(声は小さい。最低限しゃべらない)
って、これじゃ普通にしゃべってるとは言わないか笑
今日は学校2日目
青羽さんの名前を知ったのは昨日
女の子が苦手なことを知ったのも昨日
あたしのアピールは、これから
他の人に負けないように、挨拶だって頑張ってる!
「青羽さん、おはよう!」
「......」
だめだぁ、振り向いてもくれない
他の人にもそうだけど、それでもやっぱり、へこむなー
あたし以外の人は、昨日の挨拶で返事が来なくて諦めてるか、今日はじめて挨拶したかのどっちか
だけど、あたしは今日もちゃんと挨拶してるから2回目だもんね!!
なぜか誇らしい気分(もちろん2回とも無視られてます)
他の人は、かっこいいから青羽くんに挨拶したみたいだけど、無視られたから、今は青羽くんとすごく仲がいい、昨日も一緒に登校してきてた友達を狙ってるみたい
青羽さんの友達の人も、かなりかっこよくて大人っぽいからすごいもてる
それに、青羽さんと違って、明るくてフレンドリーだから、女子からの好感度がすごい勢いでぐんぐん上昇している
でも、彼女はいないらしい
不思議だな
っあ、昨日はあれからどうなったかというと、先生の話のあと挨拶に失敗して、緊張で右を向けなくなってしまった
それで一日終了
だから、今日は昨日の反省をいかして頑張るんだ!