にゃんこ男子は鉄壁を崩す


「…………そうだね。これ以上するともっと欲しくなっちゃうから」

「な、なに言っちゃってんの!」


 そういうの! 人のこと抱きしめながら言うのやめてほしい! ……それにこんな歳の離れた女、本気じゃないくせに。人の気持ちを弄んでるんだ。それがわかっていてもはっきり拒絶できないのは私が飢えすぎているせいなのかな。


「何って。そのままの意味だし。ムラムラしてくるじゃん? それともシたい?」

「ば、バッカじゃないの! 腰痛だって言ってんでしょ!」


 私の気持ちを見透かしているのかなんなのか、更に大胆なことを言うミィコに私は為すすべもなく、顔から湯気を立ち上げる。きっとお湯を沸騰させた薬缶と同じくらいシュポーッとしてる。


「腰痛が治ったら……シたい?」



しつこい、ミィコ!



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