にゃんこ男子は鉄壁を崩す


 ミィコはそれから不思議なほど私の家にも来なくなったし、玄関の前でも会わない、それにスーパー『プラザISOGUTI』でも姿を見かけることはなかった。




 言いすぎたんだろうか、冷たい態度をとりすぎたのだろうか、と悩んだが、すぐにただのお隣さんなのに深入りしすぎたのだ、と反省して私もミィコと親しくなかった普段の日常に戻った。




 ……○ニーちゃんのティッシュカバーは諦めるしかないかな……



 あんまり、親しくするのもどうかな、と思い始めた途端、ティッシュカバーを取り戻すのが面倒になった。ミィコと関わらず、いつもどおりに過ごせば何の問題もなく一週間は過ぎる。





 ――――今日は店の定休日。


 イケメンの職人が私を待っている!



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