にゃんこ男子は鉄壁を崩す


 お酒が入ると疲れていたせいもあって普段なら缶ビール1本で酔うことなんてまずないんだけど、酔っちゃったよ。そんでもって寝ちゃったよ、本やら雑誌やらしまいかけのモノに囲まれながらゆったりと赤いソファでね。


 お気に入りの赤いソファはこんなときのために可愛いだけじゃなくて、ふかふかの寝心地で。そりゃまあ気分よくぐっすりと。


 ――――朝、目が覚めるとちょうど6時。シャワーを浴びて浴室から出ると、いや、やっぱりもう秋だから。寒いよ、脱衣所。


 ブルっと身体を震わせて手早く身体についた水滴を拭いた。

 実家から送られてきた新米をさっき炊飯器に入れて炊いておいた。脱衣所のドアを開けると部屋にはご飯炊きたてのいい匂いがふわっと広がっている。炊飯器を開けるとブワーっと白い湯気が立ち込めた。


 おお、コメが光り輝きツヤがある! 


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