にゃんこ男子は鉄壁を崩す
スキ。……After Christmas
「ああああ、あずちゃん」
「何よォ、由比子ちゃん。もしかして、また?」
コクコクと頷く私に完全に呆れているあずちゃん。もう何も言わなくてもわかる。そうアイツも。横から入ってきたこのウザイ奴。こういう話の時は何故か必ずいる。
「由比子さん、またですか! いい加減にしてくださいよ!」
「……ビーグルに言われる筋合いはないんだけど」
「そうですけど!」
そんないつものやりとりにあずちゃんは「気持ちはお互い一応なんとなくわかってるんでしょ。いいじゃん、ヤっちゃえば」なんて悪魔の誘惑を口にする。それって楽だけどいいのか……?
「ダメです! まずは俺と……」
「煩い、ビーグル」
考え倦ねる私。でも、その機会はすぐにやってきたんだ。