にゃんこ男子は鉄壁を崩す
キスの雨をふらせながら、キスを止めることなく器用にボタンを外し、時折、快感を与え、服を脱がすミィコに慣れてんなぁ、なんて変な感心をする私だけど、どこか期待してるところもある。
完全に脱がされたあと、キスも降ってこない、触りもしないミィコに私は片目を開けた。ミィコは私の小さなというか寝そべっているからほとんど平らなそこに。その胸にそっと手を伸ばそうとしているところだった。
う、こんなとこで目を開けるんじゃなかった! しかも片目を開けるとミィコと目が合ってしまった。そんな私に最低の言葉を浴びせるミィコ。
「……まな板の上の鯉っていうよりはまな板の上のまな板?」
ぐふッ! 日本刀で一刀両断された気分。私の心は真っ二つ。私の心はかなりズタズタに切り裂かれた。ミィコはやっぱり乙女ゴコロをわかってない!
「もういいッ! やめる!」
「うそうそ! だってホントに反応しないんだもん、由比子。目ぐらいは開けて? 切なそうに俺を見る由比子が好きなんだ」
それ。そういうの。ズルくない? ミィコ……
悪戯好きのミィコは私を操るのも上手い。いつもと立場が逆転していて悔しいけど、そんなところを見せてしまえばミィコの思うツボだ。やっぱり私は素直じゃない。
だからここは素直に見せかけて頷いとけ、頷いとけ。
「う、うん」
「可愛い、由比子」
ついに優しくカラダを触っていた手が胸の敏感な場所へと伸びていき、あまり大きくはない膨らみをかき集めるように揉んでいく。
……なんか、かき集めるってなんか悲しいな……散々弄られて声が我慢できなくなった頃、口にその部分を含まれると同時に下の敏感なところにも手が伸びてきたので思わずビクッとして目を見開いた。
「ここ、キモチイイでしょ」
「……ッ」
答えられないほどにそこは既に反応していてそれでも彼の指は執拗に上下してそこを刺激してくるので更に我慢する羽目になった。
「我慢しなくてもいいのに。じゃあ我慢できなくなるくらい――――」
彼が意地悪なのは知ってる。彼が優位に立ったとき、意地悪な顔するんだから。こういう時、特に意地悪。流石に一緒に住めばそれくらいわかってくる。
普段、辛く当たりすぎてるのかな? ついついミィコの可愛い顔を見るとドS魂が騒いじゃって。その時の仕返しが今、来てる? んなこと聞いたら、またミィコをつけ上がらせるだけだから絶対言わないけど。