にゃんこ男子は鉄壁を崩す
「由比子」
「んッ……」
返事と喘ぎが一緒になるのは許して欲しい。話しかけてきてもミィコの指の動きは止まらないんだもん。
「俺のこと好き?」
「スッ……」
やっぱりここまできても言えない私って……その私を見てクスリ、と笑うミィコを見てちょっとゾクリとした。今の笑みはなんだ! またなんか企んでる?
「難易度下げてあげる」
そう言った彼は私に覆いかぶさってニュルリとしたものを私の中にねじ込んできた。その久しぶりの感覚に声を失うものの難なく奥まで侵入してくるソレに安堵を覚えた。だってセカンドバージンて痛いって聞くし……。
「由比子、言って」
そう言うと首筋に顔を埋めてちょうど耳元が近い。彼の瞳が見えなくて確かに難易度は下がったけどッ……ちょっと! 忙しいんだけど! 揺れる身体に声も少しだけ揺れた。
「……ッ……ス、キ……ッ!」
「うん、だよね。俺も」
「ちょ! そッ……」
いつもなら床に正座させて説教するとこなんだけど、今のミィコの答え! そういう自信過剰なとこがねぇッ! と言ってやりたいところだが、こんな最中で説教とかできるはずない。
だって今、組み敷かれているのは私だから。それに確かに惚れているのだから間違ってはいないのだ。
気まぐれで。
可愛くて。
甘え上手な君が。
うん、私は猫みたいな君が好き。
end