にゃんこ男子は鉄壁を崩す
因みにこの時期は飾り付けたイルミネーションと同じものも店頭に並ぶ。結構、売れるんだ、これが。そのせいかこの店の近辺の住宅はどの家も結構電飾が派手だ。これがかなりいい売上になる。
どの家も張り合っているらしく夜は遊園地のように煌びやかで遠くから見物に来る人やテレビ局も来たりするので毎年派手になっていく。
「今日はお客さんもいないし、イルミネーションの飾り付けしよっか」
「ハイッ!」
梯子を登るサンタクロース。ゴールドに輝くトナカイ。毎年売れるのが青色の電飾。木に巻きつけるのが一苦労だけどこれが一番綺麗な気がする。こんなに煌びやかで可愛い電飾たちは次々と売れていくけどピアスや指輪の売れ行きには敵わない。
この時期だけうちの店もいつもより高価なジュエリーを仕入れる。高価なジュエリーを買うのは男の見栄、よね。クリスマスが近いこの時期に人がたくさんいる中で高価な指輪やネックレスをねだられれば『高価だから買えない』なんてよっぽどじゃなきゃ言えない。
そんな心理を利用して仕入れをする私たちも私たちだけど。