蛇の束縛


洸くんと初めて会ったクリスマスから数日がたち、私は冬休みって事もあり、雅弘の家にしょっちゅう泊まりに行っていた。




『美穂、洸くんどうだった?』




『どうって…別に普通だよ。感じのいい人だよね』




『そっか、洸くんの事好きになったりしないでね。』




『あたりまえじゃん。』




この時は、本当にそう思っていた。どちらかと言えば、タイプではないし、洸くんを恋愛対象にしたら絶対面倒なのは目に見えていたから。


むしろ、私は雅弘以外の男性を好きになってはいけない。好きになる権利はない。




雅弘がいるかぎりは…




< 161 / 170 >

この作品をシェア

pagetop