蛇の束縛
『俺ん家に行こう』
時間も時間だし、雅弘の家へ向かう事にした。
こじんまりとした一軒家は電気のついていない真っ暗な家。
明らかに、誰もいない事がわかった。
『こんばんは、お邪魔します…』
『今日は、誰もいないからいいよ』
家族がいる形跡はあるが、人はいなかった。
殺風景な部屋に、バイクのプラモデルがいくつか…
雅弘の部屋は一人でいるにはあまりに淋しい部屋だった。
この部屋から、いつも電話をくれていたのかと思うと切なく感じた。