蛇の束縛
『忘れるさられる嘘』
雅弘と付き合いだして、初めての年明けを迎え私達は会う回数も増えていた。

会えない日は大抵毎回、欠かさず電話でお互いの声を聞く。

私は、高校入ってからすぐにコンビニのバイトをしていた。

バイトを終え、家に帰る頃いつも雅弘からの着信が入っていた。



『もしもし、私だけど今バイト終わったよ。』


『今日は何してた?』



なんの代わり映えのしない会話だけれど、いつも雅弘の第一声はそれだった。

私は、1日の出来事などを話す。

学校を終え、すぐにバイトに行くわけだから疲れも相当なものだった。

しかし、雅弘との電話はついも深夜まで続く。


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