蛇の束縛
時間は何事もなかったかのように過ぎて行きました。
ただ私だけが、精神的にも肉体的にもボロボロでした。
痩せていくのが目に見えてわかりました。
そんな時にも、彼からの電話は掛かってくるのです。
『もしもし、美穂。今日今から来て。』
私は、重い体を起こし言われるがまま彼の元へ向かうのです。
雅弘の元へ…
いつもと変わらない、電車からの風景。
いつも穏やかな青い海。
何も変わっていないのです…