【短編】私はりんご
その日は、委員会の仕事があって…
同じ委員会の及川君と一緒に
花の水やり当番をやる事になっていました。
及川君は、
無造作ヘアで、二重で。
あまり女子と話さない。
でも、女子にも人気があるほうでした。
今までは、彼一筋でした。
でも、別れてみると、
今まで白黒の人達に色が付いていました。
「この花、可愛いね。」
「私ね、この花、スキなんだ。」
無視されることなんて分かっていたけれど。