【短編】私はりんご
真ん中のりんご



「ありがとう。」




素直に、心から出てきた言葉でした。










そして。



なにもないように、及川君は接してくれました。



笑顔で。




でも、隣の彼は、頬をふくらませて。





もう、私は振り返らない。






そう決めた時でした。











「おい!」




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