『俺にしとけよ。』
少し落ち込んだ感じの修はいつもの俺様オーラはまるでなくて





少し小さく見えた。





『飼ってた犬、死んだの。今日。』





少しドライに軽く言っている修。





でも目は真っ黒で少し切なくて。





「そう…」





私はなんとなく黙ってるのが難しくてタバコに火をつけた。





『最後…辛そうだった。』





ポツリ、呟いた一言が空に消える。





何だか、なぜだか胸がキュッと締め付けられて切ない。






今この目の前で強がる修を抱き締めたかった。





ねぇ、悠。ごめんね?





修に、惹かれて。修に、情けかけて。





それと…





『…チ…サ…?』





修を抱き締めて…ごめんね。





私は衝動的に修を抱き締めていたんだ。





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