『俺にしとけよ。』
***



『さようなら』








さようなら。とみんなが声を合わせた。





「う~ん…!やっと授業終わったぁ!!」






私は大きな伸びをして間の抜けた声で言った。






『ねぇ、かな?今日はどうするの…?』





由紀がツンツン私をつついて言った。





「え?何が…?」






『だぁーかぁーらぁー!!』







由紀は声を潜めて言った。






『悠くんとこ、行かないの?』






耳でコソッと言われただけで顔が赤くなる。





[悠]って言葉や音に私の体が反応する。






< 30 / 81 >

この作品をシェア

pagetop