『俺にしとけよ。』
『お前、カッコつけるんだな。』





陸が口元をキュッと結んだまま、今度は俺の目を見て言った。





「別にカッコつけてねぇし。意味不明。」





『じゃあお前は負け犬だよ。』





陸が空に解き放つ言葉に俺は熱くなった。





「お前はいいよな?!人の気持ちも知らずに!!


そうやって男らしいこと言えるんだから!!


お前のがカッコつけてんじゃねぇかよ?!」






ついカッとなって怒鳴る。






でも悪いのは陸だと思うから。





『知らねぇよ。お前の気持ちなんて。



知らねぇし、知りたいとも思わねぇ。』







「お前に何が分かんだよ?!


かなは兄貴が好きなんだよ!!


俺が告ったとこで何にも変わんねぇんだよ!!」





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