『俺にしとけよ。』
何か、分かった気がした。






陸のメッセージも、俺のダメなとこも。









そして、かなへの思いも。





気持ちに蓋をするのが大人な兄貴に対抗する唯一の手段って思ってた。






それがかなにも俺にも兄貴にも一番幸せな方法なんだって。







そうやって一人で決めこんで、気持ちと行動が別々になってたんだ。






俺の気持ちが俺の中で迷子になってたんだ。





だったら、俺の本当の気持ちは…







何か、弾けた。大きく心の中で弾けて、何か分かる、気がした。






「陸、サンキューな」






俺は立ち上がって伸びをした。







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