『俺にしとけよ。』
だから期待に答えたいのに、







どんどん俺は臆病になって、どんどん俺は小さくなるんだ。







兄貴みたいに羽がはえた鳥のように高く









豹のように素早く。







コートの中で舞いたい。…けど、







理想はどんどんかけ離れて、現実をつきつけられるんだ。









「はぁ……。」







なんだかやるせないため息をついた。







こんなことで何にも変わらないけど、こうでもしなきゃ







俺は周りの目からも、俺自身からも








…俺の中の兄貴からも、








自分を守れる気がしなかったんだ。








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