『俺にしとけよ。』
***


オムライスも少し冷めてだんだん終わりに近づく食事。






そうだ。言わなきゃな。







落ち着こうと俺は深呼吸した。







『ん?悠?どうしたの?』





チサが俺の顔を見た。






心臓の高鳴りは増すばかり。だけど、気持ちを強く持て。俺…!!





俺は息を吸い込んで言った。




「大学卒業したら、結婚しよ?」





小さなマンションの一室が、とてつもなく広いホールに思えた。






俺らに訪れる一瞬の沈黙。






それを裂いたのはチサだった。





『いいよ。卒業、したらね!!』





俺は嬉しくて思わずガッツポーズしてしまった。




「よっしゃーーーーっ!!!」





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