愛しの太ももサンタちゃん

「あーっ。なにこれ!」

 翌朝、真っ白な光が差し込む屋根裏部屋で、ルカは声を張り上げた。
 ふわふわ、ぽっちゃりしている太股の内側に、赤黒い痕がいっぱい!

 まだ眠っていた素肌の彼がルカのすぐそばで、うーんと唸りながら起きあがる。

「あー、好きすぎてやりすぎた……」

 寝ぼけ眼で池上さんが、黒髪をかいた。
 でもルカは頬を真っ赤にしたまま、ずっとそれを見つめてしまう。

「苺、みたい」

 ふわふわの白いケーキにのっている赤い苺。
 彼にデコレーションでもされた気分。

「25日になったらケーキの味は落ちますよね」

 私の味は昨夜だけじゃないよね?
 夢のようでふと不安になる。

 だけれど、彼がまた魂胆たっぷりの笑みを見せた。

「その度に、新鮮な苺を飾るので大丈夫」

 これからずっと。そのふわふわ太ももに。
 愛しの太ももサンタさん。



 
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