気になるあの子はまひろちゃん。
ぴたりとギリギリのところで手を止め、
ふいに不安げに伺うような眼差しを俺に向けて来た。
俺が、ん?と首を傾げてみせると、ミルクティーと俺を何度も何度も交互に見て。
「……本当に、もらっちゃっていいの?」
そんなふうに問いかけて来た。
あんなに喜んだ姿を見せておいて今更そんな不安そうな顔、反則だ。
表情がころころと変わって、幼子のように無邪気なまひろちゃんに自然に笑みがこぼれた。
「もちろん。
それに昨日のお礼っていうのも含めて受け取ってもらえると嬉しいんだけど」
そう言うと、まひろちゃんは少しだけ間をあけたあと。