気になるあの子はまひろちゃん。
キーンコーンカーンコーン……
昼休みの終わりのチャイムが丁度響いた。
「わ、もう鳴っちゃった!」
慌ててパックのなかのミルクティーを吸い出すと、まひろちゃんはぽい、とゴミ箱までパックを投げた。
きれいにゴミ箱に収まったパックを見届けて、
まひろちゃんは俺を振り返ると、じゃあまた後でね!と、セーターの少し長い袖に半分隠れた手をひらひらと振った。
「うん、またね」
また後でね。
その約束がどうしようもなく嬉しくなる。
手を振り返して、俺も同じようにパックをゴミ箱まで投げてみたけど、パックはゴミ箱の手前でぽてんと落ちてしまった。
こういうところがかっこ悪いんだよな、と自分で自分に苦笑した。
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