気になるあの子はまひろちゃん。



思わず嬉しくなって。


レアなそのかわいい表情に口元がゆるむ。




「な、なんでそんなににやけてるのっ!」

「にやけっ……てる、けどー……」



まひろちゃんに噛み付くように睨まれて、それが照れ隠しだとわかってしまう。




かわいい。

まひろちゃんが、たまらなくかわいい。



しかもデートのお誘いなんて。


そんなの答えはひとつに決まってる。




だらしなくゆるんだ頬のまま、チケットを受け取った。



「ありがとう、めちゃめちゃ楽しみ」




まひろちゃんがぱぁっと目を輝かせて、約束ねっと小指を絡ませてきたもんだから。



俺は強制的にノックアウトされました。


かわいすぎ。


< 64 / 70 >

この作品をシェア

pagetop