水曜日のクリスマス
「それにさ、来週はクリスマスだよ? その彼だって……予定あるかもしれないよ?」
瑞歩にそう言われてハッと気づく。
来週はクリスマスだ。
そっか……そうなんだ。
彼には彼女がいるかもしれない。
もしかしたら奥さんがいるかも……。
そこまでは思いもしなかったけど……。
どっちにしても会える保証はない。
「まぁ、どのみち来週までじゃない?」
「何で?」
「だから、年末は休日返上って言ったでしょ? てことは、年明けからもしばらくは残業続きだよ」
本当、最悪……。
瑞歩が頭を抱えた。