水曜日のクリスマス
ご飯を食べに行くか……。
彼といろんな話ができるのはいいかもしれない。
図書館では少ししか話ができなかったから。
「すみません」
「え?」
急に彼がそう言うから受け取りそうになった手を引っ込めた。
「本当はもっとあなたと話がしたかったんです。図書館ではあまり話せなかったから……でも、誘う勇気もなくて……
クリスマスっていうイベントに乗っかっちゃいました……
毎日このツリーを見てたら元気をもらえて、頑張れそうな気がして……」
図書館ではあまり話せなかったから……。
彼が同じことを思っていてくれた。
それだけでわたしは十分うれしかった。