水曜日のクリスマス



「ありがとう……わたしも同じだよ」


「え?」


「もっとあなたと話をしたかった。来週から仕事が忙しくなって、図書館には行けないから……
今日が最後だと思ってあなたに会いに来た」



彼がちゃんとわたしに伝えてくれるから。


わたしもちゃんと伝えなきゃ。


思ったことを口にしてしまうのが悪い癖といつか言ってた彼。


でも、こうやって本音を話してくれるのはうれしい。



「……僕は最後にはしたくないです」


「え?」


「図書館には来れなくても……会えませんか?」



真剣な表情に飲み込まれてしまう。









< 26 / 28 >

この作品をシェア

pagetop