頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
怖くて不安で泣きそうで………
でも心配かけたくないから我慢して……。
「ん…?紬、その紙見せて?」
「うん……はい」
朱音に紙を渡すと、まじまじと紙を見詰めた。
「この字……姫花の字体だ……」
「え?なんで姫花なの……?」
「中1と中2でクラス同じだったから分かるの……癖字が決め手」
紙をぐちゃぐちゃに握り潰す朱音。
学食の帰り道も誰かに見られてるんじゃないか……?
そんな考えが頭を過って怖い……。
「あれ?紬じゃん……何かあったの?」
廊下でバッタリ会った風真は、あたしの頭を優しく撫でて目線を合わせる。
「えっ、えっと………なんでもない!」
「俺はお前しか見てないから大丈夫」
あ………朱音が言った通りの言葉。
胸の奥がジーンとして不安な心に花が咲く。
あたしには朱音もいるし風真もいる。
だから大丈夫。