頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
姫花に半ば強制的に連れて来られた空き教室。
お互い隣通しで椅子に座った。
「で……相談ってなに?」
「ふっ……うっ…わ、私……もうツライのっ…」
「は?…何かされてんの?」
言いにくそうに涙を堪えながら呟く。
今聞きたくない名前。
「紬からっ……嫌がらせ……受けてるの…。それでっ…私……ツライ…」
「紬が姫花に嫌がらせするわけねぇだろ。俺はアイツを信じる」
そんなことするヤツじゃない。
イジメられてもイジメないヤツっていうのは俺が一番分かってる。
「全部……全部紬に仕組まれたのっ…!だから友達もみんないなくなっちゃった……」
「例えば?あんなに仲良い紬に何されたんだよ」
「女友達……取られちゃったし…。陰口言われて……わ、私…どうしたら…いんだろ…」
顔を両手で隠して、声を我慢して泣く。
紬がそんなバカなことするはずない。
でも隣で泣き続ける姫花を見てると、現実味が出てくる。