頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
高校2年生最後の学校。
修了式も終わり、カバンにプリントや課題を詰め込んでる最中のことだった。
「……紬。話したいことある」
久しぶりに口を開いて……声を聞いた。
紛れもなく隣の席の風真の声。
「ど、どうしたのいきなり……話すことない、じゃん?」
「そんな動揺すんなって。ちょっとだけな?」
「分かった……」
朱音には玄関で待っててもらって、あたしは風真の後ろに着いていく。
すでに背中が懐かしく感じちゃうな……。
切なくなる気持ちと、もしかしたら……なんて期待の気持ちがごちゃごちゃに混ざる。
着いたのは人気のない物置代わりの空き教室。
「しばらく……距離置こっか」
「え……?」
一気に叩き付けられ落ちるあたしの期待の感情。