頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
ここに着いての第一声がその言葉……。
嫌でも受け入れなきゃいけない今の立場。
胸がギュッと何かに締め付けられて、すごく苦しいよ………
助けてほしいのに助けてくれない……。
大好きだった風真はもうここにいない。
「このまま微妙な距離感にしとくのもお互いよくねぇじゃん……」
「風真の言う通りだよ。微妙なのは……逆に縛りつけるだけ」
「こんな時まで冷静なんだなぁ~紬って」
くしゃっと笑った見馴れた笑顔は、どこかツラそうに見えた。
冷静なら……もしほんとに冷静なら。
ちゃんと好きって気持ち伝えるよ。
幼なじみなのに……なんでこんな時だけ感情伝わらないの?
伝わってよ。
「話はそれだけ……なんだけどさ。ごめんな」
「ううん。いつか話さなきゃないことだったしね」
「ははっ……そーだよな」
下を向いてる風真の表情はちゃんと分からなかった。