頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
○sweet love 8
幼なじみ
【風真side】
学校の前に大きくそびえ立つ桜の木。
満開の桜が舞う中を紬と歩いて行く4月。
今日から高校3年の俺らは、高校生活最後の1年を過ごす。
「ちょっ、意外と風強いんだけど!」
「歩くの遅いっつーの!……ってか、そんなスカート短くしてたら捲れ…痛っ!!」
「黙って!変態!」
パシッと俺の頭を叩いて、膨れっ面で隣を歩くのは幼なじみの紬。
彼女じゃなく幼なじみ。
癖で手を繋ぎそうになる自分が怖い。
まだ好きなんだって実感するから。
「風真~教室行くよ」
「はいはいっ」
紬と繋げなくなった片手は非常に暇です。