頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
紬さんを心配させないように動揺を隠しつつゆっくり話す。
「今日……風真さんと一緒に帰った?」
『帰ってないけど……どうしたの?』
「風真さん学校に残ったりしてないよね?」
『帰ってないから分からないけど……』
「何かあったの?」と尋ねてくる紬さんに俺は一言。
「今すぐ学校来てほしい」
玄関で15分ほど待ってると、制服姿の紬さんが小走りで来た。
「風真に……風真がどうしたの!?」
「落ち着いて紬さん。あのね……」
俺が見た経緯を全部話して、二人で旧校舎に乗り込む。
もちろん紬さんに何かあったら困るから俺が先頭で。
人の気配が一切ない中、上の階……4階に上がると聞こえてくる男の怒鳴り声。
「風真……ど、どうしよう……」
「大丈夫。俺がいるから……って紬さん!?」
走って教室の中へ行ってしまった。
すかさず俺も追いかける。