頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~



教室に着けば朱音と日波くんからの、勿体ないほどの心配の言葉。


仕舞いには、あんまり話したことのないクラスメートからも話し掛けられる。


ケガした時のよくある注目の的です……。



そして昼休みのこと。


「紬~。その脚で学食行ける?あたし支えるけど……」

「あー……ごめん!朱音!移動キツイから、お母さんにお弁当作ってもらったんだ…」

「そっか!よかったじゃん♪じゃ~学食行って来るね」


朱音は軽く手を振り、日波くんと腕を組んで教室を出た。


そんな時、教室の入り口からひょこっと朱音が顔を出して……


「早く治してね!ったく、紬がいないと学食も美味しくないよ!」


ニコッとかわいく笑ってすぐいなくなる。


朱音と早く学食行きたいし………


絶対に予定よりも早く治すんだからね!!


………それにしても一人弁当って寂しいね。


朱音と違って友達の少ないあたしは一人弁当。


カパッとお弁当のふたを開けて、お母さんの作った卵焼きを一口。


うん……甘い。


あたしがお弁当を食べてると、ガタッと前の席に誰か座った。


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