頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
でも、ケガしてるから人混みは絶対に避けた方がいいじゃん?
だからって人通り少ない所を歩くのも紬にとって危ない………。
あ、それなら……いいこと思い付いた!
「夏祭り行ったらまずー……何欲しいか!俺に教えて?」
「えっ、うーん……。あっ!金魚!金魚すくいで金魚欲しい!」
「……金魚ってカラメル食っちゃわない?」
「ちゃんとご飯あげてるから食べません!」
小学校の間、毎年一緒に夏祭り行ってたけど紬が金魚すくいしてた記憶ある。
でも、長く育てられなくていつもヘコんでたっけ?
「なーんか祭り行きたくなってきた。俺行って来ようかな?」
「えっ!ズルイ!あたしも行きたい、けど……」
「連れてってやるから。その新品の浴衣着て待ってろ」
「うん!」
俺が手を貸して立たせれば、すぐにクローゼットに手をかけた。
そこから出すのはまだ透明のビニールがかかった浴衣。