頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
家のチャイムを鳴らすと、しばらくしてからドアが開いた。
薄い水色の生地にピンクの花柄の浴衣。
すっげー似合ってる……
かわいい。
「あっ、浴衣……どーかな?着方下手くそでしょ?」
「いや、浴衣美人ってまさに紬のことだな」
「言い過ぎだよ~」
ケラケラ笑う紬の前に俺は、背中に隠してた金魚を差し出した。
紬の笑いがとまって目をまんまるくする。
「コレ……家の前で拾った」
「金魚だ……金魚だ~♪えっ、どうしたの!」
「だーかーらー。家の前にいたんだって!」
「かわいい~♪大事にする!あ、水槽出さなきゃ!」
浴衣姿で金魚を持ってはしゃぐ紬。
俺は、隣で支えながら大きめの水槽を出した。
金魚2匹なら金魚鉢で十分じゃね!?
……とか思うけど、紬がいいならいっか。