頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
合格発表の帰りは真っ直ぐ家に帰り、あとは合格通知を待つだけ。
家の物置から大きなカバンを出して、一人部屋にこもり荷造りをする。
そんな時、本棚の奥から出てきた分厚い水色のアルバム。
「懐かし~!ずっと見てないや……」
中学校の卒業アルバム。
時間もあるし見てもいいよね?
クラスの卒業写真を見ると、まだどこか幼かった風真とあまり変わってないあたし。
朱音は隣のクラスだったから一緒に写ってるの少ないな~。
こうやって見たらずっと風真の隣にいたんだね。
中2の宿泊学習のキャンプの時も、修学旅行も風真と同じグループ。
友達の少なかったあたしに気を使っていつも側にいてくれたね。
「ありがとう。風真……」
今出てくる言葉は素直な感謝の気持ちだけ。