頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
女子トイレの前には、しばらく見てなかった姫花。
学校にも来てなかったみたいだし……。
「紬……。急に呼び出してごめんね…」
「ううん…。別に…」
「今日は話たいことがあって呼んだの……。前は本当にごめんなさい……」
細い身体が、さらに細く痩せてしまって声にも力がない。
あんなに親友で仲良かった姫花はどこにいるの?
「私……実は、あの時……私の手を引っ張ってった男と付き合ってたんだ…」
「そう、なんだ…?」
「彼ほんとに優しくて愛してくれた。……なんて私の思い込みだったみたい」
「へ?どういうこと?」
あたしが聞くと、悲しそうな絶望的な光のない目で言った。
「良いように利用されて捨てられちゃった」
なんであたしは姫花のツラさに気づけなかったんだろうね……。