頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
泣きそうで唇を震わせる姫花には、これ以上何も聞けない……。
今の姫花はほんとに一人ぼっちで寂しいんだよね?
許す気持ちも必要だって言うよね?
「……姫花。卒業しても友達でいてよね?」
「えっ?で、でも……私…っ」
「その代わり!今度、風真のこと取ろうとしたら許さないからね!」
「ふっ…うっ…紬ぃ……」
ずっと姫花は、あたしにしがみついて「ごめんなさい」の言葉を繰り返した。
姫花とも仲直りしたし、これであたしは気持ちよく卒業できるね……。
卒業式のこの寂しくて切なくて……でもどこか暖かい空気。
静かに行われた。
最後の最後にあたしの堪えてた涙達が溢れてきて頬を濡らす。
みんなと別れたくないよ……
まだ側にいたい……。
だから、大人になってまた会いに来るね。
朱音、日波くん、風真……ありがとう。