頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
他の男子人気はかなり高いけど、ずっと一緒の俺としてはぶりっ子にしか感じない……。
「……ねぇ、風真。聞いてるー?」
「ん!あぁ聞いてるよ」
「ふふっ♪風真って、たまにボーッとしてるよね?」
「そっか~?」
「ずっと一緒だから分かる!」
姫花に俺の何が分かる。
紬の方が、ずーっと分かってるぞ。
なんで、隣にいるのが紬じゃないんだよ~……。
苦痛でしゃーない。
「じゃあ……私、こっちだから」
「…じゃ、またな」
「……風真!」
「ん?」
「風真って……好きな子いるの?」
泣きそうな顔した姫花を見て、全部分かった。
姫花が俺のこと好きで、それを知ってる紬が俺と帰らなかった……。
瞳を揺らす姫花に向かって正直に言う。
「いるよ。好きな子。本人は気付いてくれねぇけどな」