頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~



他の男子人気はかなり高いけど、ずっと一緒の俺としてはぶりっ子にしか感じない……。


「……ねぇ、風真。聞いてるー?」

「ん!あぁ聞いてるよ」

「ふふっ♪風真って、たまにボーッとしてるよね?」

「そっか~?」

「ずっと一緒だから分かる!」


姫花に俺の何が分かる。


紬の方が、ずーっと分かってるぞ。


なんで、隣にいるのが紬じゃないんだよ~……。


苦痛でしゃーない。



「じゃあ……私、こっちだから」

「…じゃ、またな」

「……風真!」

「ん?」

「風真って……好きな子いるの?」


泣きそうな顔した姫花を見て、全部分かった。


姫花が俺のこと好きで、それを知ってる紬が俺と帰らなかった……。


瞳を揺らす姫花に向かって正直に言う。


「いるよ。好きな子。本人は気付いてくれねぇけどな」


< 24 / 281 >

この作品をシェア

pagetop