頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
ベランダに置きっぱの水色のビーチサンダルを履き、紬の隣に並ぶ。
衝立が邪魔くさい。
「今日……姫花と帰ったの?」
「帰ったよ。つまんなかった」
「……そ、そっか。ちゃんと送ってあげた?」
「送ってねぇけど」
びっくりした顔で俺を見上げる。
いつの間にか開いた幼なじみとの身長差。
心の距離まで開きたくない。
「ねぇ、なんで送らないの?」
「えっ!?送る理由ねぇし………」
「姫花……風真のこと好きなんだよ?」
そんな、悲しそうな顔して言われたって現実味ない。
友達の恋を応援してる顔じゃねぇもん。
「……お前こそ自分に正直なれよ。なんで隠してんだよ」
「隠してないし!」
目に涙を溜めて俺にしてくる精一杯の反抗。